酒田まるごとアドベンチャー体験モニターツアーに参加してきました。
鳥海山炭焼き窯趾を巡るトレッキング
初日は鳥海山炭焼き窯跡を巡るトレッキングから。
このツアーのガイドさんに加えて5名の地元の登山愛好家の方がガイドをつとめてくれます。
鳥海山の中腹にある鳥海山家族村から出発。
整備された芝生のエリアから一歩踏み出したらすぐにそこはブナの原生林。
クマ出没注意の看板にビビりながら歩みを進めます。
標高500mの樹林帯はブナやヤマブドウなど熊の餌の宝庫。
もともと熊の居住エリアに人間が入っていっているのだから熊にとっては人出没注意なのかもしれません。
熊よけのため、杖で周りの岩を叩いて音を立てながら進みます。
途中藪漕ぎをしながら草むらに分け入り、あれよという間に山菜を採ってくるガイドさんたち。
自分にはどの葉っぱも同じに見えるのですが、山のプロは易々と目的の山菜を摘んできます。
そして原生林の中に点在する炭焼き窯の跡。
殆どが風雪に耐えきれず朽ち果てていて、庄内地方の厳しい冬を感じさせられます。
原生林の中に炭焼き窯を作るのは、原木から炭を生産すると、そこで重量を10分の1にまで減らすことができるからだそうです。そうすることで輸送の労力を減らすことができます。
昭和30年代まで炭の需要は高く地元の貴重な収入源であったそうですが、エネルギーの主流が石油や電気に移るにつれ、炭焼き窯は使用されなくなったそうです。
採ってきた山菜を天ぷらに。火起こし体験とテント設営(防災デイキャプ)
約1時間半のトレッキングツアーが終わると防災デイキャンプの始まりです。
防災デイキャプとは、緊急時、自分で調達してきた山菜や木の実を使い、自分で火を起こしした焚き火で調理すること、そしてテント設営まで、防災時に役立つ技術を学ぼうという主旨だそうです。
まずは採ってきた山菜を天ぷらにして頂きます。
火起こしももちろん自分達で。
最初に麻紐をほぐし、綿状にしたものにメタルマッチ(現代版火打ち石)で火をつけます。
火打ち石からの火花で麻紐を着火させるのですが、これが難しい。
しっかりした火花を飛ばすのにはちょっとしたコツが必要です。
ツアー参加のみなさん最初はかなり苦労していましたが、それぞれコツを掴み、麻紐の着火に成功していました。
その後は、小枝から細い薪、細い薪から太い薪の順に火を移していきます。
火が落ち着いたら、地元ボランティアの方が衣づけした山菜を揚げていきます。
もみじの天ぷらはさっくりと、アケビの天ぷらは少し皮の周りが苦く、むかごの天ぷらはまさに山芋、甘味もあり美味しくいただけました。
またキウイ味のサルナシの実、タネは多いけど甘いヤマブドウも堪能しました。
最後にテントの設営体験。
今のテントは2人いれば10分程度で設営可能、驚くほど簡単に組み立てられました。
避難所でのプライバシー確保のためにもテント一張りは持っていた方が良さそうです。
鳥海山荘で星空観察
この日に宿泊は鳥海山の中腹に建てられた鳥海山荘。
窓からは庄内平野が一望でき、遠方には月山、ススキの穂が秋の夕景を演出してくれています。
山荘の食事は懐石料理風のコース料理。
料理長はあの道場六三郎のお弟子さんということで味は絶品。
達人料理を堪能させて頂きました。(あまりにも美味しすぎて写真撮り忘れました)
食後のイベントはなんといっても星空観察。
建物を出るとすぐ、空には数々の星たちが迎えてくれます。
10分程度で眼が慣れてくると、天の川をはじめ無数の星が天空を埋め尽くしていることが分かります。
星空観察用のデッキにはリクライニングチェアーが備えられていますので、首が痛くなることもなくゆったりと星空観察ができます。
お酒を片手に悠久の時を経て到達した星の光を目に焼き付けてきました。
(酒田体験ツアーその2に続く)
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