酒田体験ツアー2日目は、山元地区でのモクズ蟹籠上げ体験、カニ汁作り体験と里山ランチ、古民家での竹細工体験、酒田舞妓と北前船文化のディナータイム、山居倉庫ナイトツアーと盛りだくさんの内容でした。
モクズ蟹籠上げ 料理体験
前日から仕掛けておいた籠を引き上げます。
籠にはエサであるイワシ(ほんとうはサンマの方が脂が乗っていて良いそうですが、近年の価格高騰で)、が入っています。それに引き寄せられたカニが籠に入ってくる仕組みです。
引き上げた3個の仕掛けにはそれぞれ5〜6匹程のモクズ蟹が入っていました。
それをひとり1匹ずつ手づかみ体験します。
軍手もありますが、素手の方が変な引っかかりがないということで、皆さん素手でつかみました。
サイズの満たない小さな蟹は川に戻しますが、不思議なことに、土手に逃した蟹は1匹たりとも迷うことなく川の方へ向かいます。
自然に身についた本能なんでしょうか。
その後は地元の交流センターで、モクズガニの料理体験と、里山料理を楽しみました。
竹細工体験
午後は、竹細工体験。
使用する竹を伐採するところから始まります。
竹林から切り出した竹を各自30cmほど切り出します。
旧阿部家の古民家に移動して竹細工の開始です。
地元ボランティアさんの指示に従い、一輪挿しを製作します。
ノコギリ、ナタ、小刀、ヤスリを使って作っていきます。時間に余裕ができた人はぐい呑や楊枝さしも作成していました。
相馬楼にて酒田舞妓と北前船ディナーを楽しむ
舞妓茶屋『相馬楼』は江戸時代から酒田を代表する料亭であった「相馬屋」を改装し、2000(平成12)年3月に開樓しました。
木造の主屋は、1996(平成8)年11月、国の登録文化財となっています。
伝統に新しい息吹を加えて修復した相馬樓は、1階の20畳部屋を「茶房くつろぎ処」とし、2階の大広間は舞娘さんの踊りとお食事を楽しむ演舞場に、また、かつての厨房は酒田舞娘のけいこ場となっています。
また、樓内には、竹久夢二美術館も併設され、夢二の美人画や写真なども見ることができます。
主屋と竹久夢二美術館を見学した後、ディナータイム。
ここから酒田舞妓さんと芸妓さんが加わります。
料理は井筒屋さんから仕出しされた懐石料理。北前船の文化と地元の食材を生かしたメニューになっています。さすが酒田有数の料亭の絶品料理の数々。
これを舞妓さんの演武を鑑賞しながら食すわけですから、美味しくないわけはありません。
なにを食べても美味しいの一言。
お酒も自然とすすみます。
山居倉庫ナイトツアー
この日の締めくくりは今年3月に国指定史跡に認定された酒田のシンボル、山居倉庫のナイトツアー。
山居倉庫は、1893(明治26)年に建てられた米保管倉庫です。
米の積出港として賑わった酒田の歴史を今に伝え、NHK朝の連続テレビ小説「おしん」のロケーション舞台にもなりました。
白壁、土蔵づくり9棟からなる倉庫の米の収容能力は10,800トン(18万俵)。
夏の高温防止のために背後にケヤキ並木を配し、内部の湿気防止には二重屋根にするなど、自然を利用した先人の知恵が生かされた低温倉庫として、現役の農業倉庫でしたが、2022(令和4)年9月に129年の米倉庫としての役割を終えています。
敷地内には酒田市観光物産館「酒田夢の倶楽」、庄内米歴史資料館が併設され観光客で賑わっています。
樹齢150年以上のケヤキ35本の連なるケヤキ並木の色合いは、季節とともに変わり見る人を魅了します。
夜のツアーは、ライトアップされた倉庫群が幻想的に浮かび上がり、まるでおしんの時代にタイムスリップしたかのように感じさせてくれます。
まとめ
体験ツアーというものに初めて参加しましたが、自分では決して計画しないようなこと、やりたくてもできないことが体験できました。
そして新しいもの、未知のものを体験することは、好奇心を刺激し、脳を活性化し、心を充足感で満たしてくれます。
また、酒田を愛する達人ガイドさん、地元のボランティアの方々の献身的なおもてなしには本当に頭が下がる思いでした。
旅を終えて満足感に加えて、感謝の気持ちが心に溢れた、そんな酒田体験ツアーでした。
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